iPhoneを使用している方にとって、iCloudは欠かせないサービスのひとつである。
しかし、iPhoneを利用していると「iCloudストレージの空き容量が不足しています」と表示されることがあるかもしれない。
このメッセージが表示された場合は、どのように対処すれば良いのか分からず、お困りの方もいるだろう。
本記事では、iCloudの概要や空き容量が足りないときの対処法について解説する。
iCloudとは
iCloudはAppleが提供するオンラインストレージサービスである。
iCloudストレージを使えば写真や動画などのデータを、インターネット上のストレージに簡単に保存できる。
iPhone・iPad・Macなど複数のAppleデバイスを持っている場合は、同じApple IDでサインインすることで、同じiCloud ストレージに保存して管理が可能である。
またiCloudでは、iPhone内のデータを自動でバックアップしてくれるため、デバイスの故障や紛失といったトラブルが起こってもデータを失わずに済む。
iCloud では5GBまでは無料でストレージが利用可能であるが、有料のプランでは50GB・200GB・2TB・6TB・12TBのストレージが利用できる。
iCloudのストレージを確認する方法
iCloudのストレージにどのくらい空き容量があるのかを確認することができる。
iPhone全体のストレージを確認する方法と、アプリごとにストレージを確認する方法があるため、それぞれについて以下に解説する。
- iPhone全体のストレージ確認方法
- インストール済みアプリごとのストレージ確認方法
■1.iPhone全体のストレージ確認方法
①「設定」アプリ→「一般」をタップする
②「iPhoneストレージ」をタップする
③全体的なストレージ使用量が棒グラフで示される
■2.インストール済みアプリごとのストレージ確認方法
①「設定」アプリ→「一般」をタップする
②「iPhoneストレージ」をタップすする
③下にスクロールすると、アプリごとのストレージ消費容量の一覧を見ることができる。
④アプリを選択して開き、不要なアプリを削除することも可能である。
iCloudストレージの空き容量が不足する原因
「iCloudストレージの空き領域が不足しています」というメッセージが表示される場合は、そのままの意味でiCloudの容量が不足しているということになる。
容量不足の状態を放置し続けると、データのバックアップが取れなくなる恐れがある。
ここでは、iCloudの空き領域を不足させてしまっている原因について解説する。
- iCloudのデータが多い
- iPhoneのバックアップが大きく容量を圧迫している
- iCloud Driveに大きなデータを保存しているアプリがある
■1.iCloudのデータが多い
iCloudストレージが容量不足になる最も一般的な原因は、データが多すぎることである。
写真・動画・ドキュメントなどのデータ量が増えると、ストレージ容量を圧迫してしまい、容量不足となることが多い。
特に、高解像度の写真は、大容量を占めるため注意が必要である。
■2.iPhoneのバックアップが大きく容量を圧迫している
iCloudは自動的にデバイスのバックアップを行うが、バックアップが頻繁に行なわれると、ストレージ容量を占有してしまう可能性がある。
使用しているアプリが多いと、その分データ量が増えるので、バックアップに時間がかかってしまい、ストレージを埋めてしまうことがある。
■3.iCloud Driveに大きなデータを保存しているアプリがある
iCloudには各種アプリのデータを保存できる、iCloud Driveという機能がある。
このiCloud Driveに音楽や動画などの容量の大きなデータを保存しているアプリがあると、容量を圧迫してしまう原因になる。
iCloudストレージの空き容量不足で起こる不都合とは?
iCloud ストレージが容量不足になると実際どんな不都合が起こるだろうか。
まず、考えられるのはデバイスが iCloud にバックアップされなくなり、新しい写真や動画も iCloud 写真にアップロードされなくなることだ。
そうすると、iPhoneの不具合で初期化したり、買い換えたりしたときにiPhoneのシステムを直前の状態に復元できなくなってしまう。
また、iCloud Drive やその他のiCloudアプリがデバイス間で同期されなくなり、iCloudメールアドレスでのメールの送受信ができなくなることも考えられる。
iCloud ストレージの容量が不足した場合の対処法
無料版のiCloudストレージは、データ保存容量が5GBしかないため容量の大きいファイルを多く保存するとすぐに足りなくなってしまう。
ストレージ容量が不足した場合は、以下のような方法を試してみると良い。
- 自動バックアップをオフにする
- 不要なデータを削除する
- データを他のストレージに移す
- ストレージ容量を追加購入する
■1.自動バックアップをオフにする
多くのアプリは、インストール後自動的に iCloud にバックアップされる。
使わなくなったアプリのバックアップをやめたり、古いiCloudバックアップを削除したりして、iCloud バックアップのサイズを減らし、iCloud の空き容量を増やすことができる。
①「設定」>「[ユーザ名]」>「iCloud」の順に選択する
②「アカウントのストレージを管理」または「ストレージを管理」をタップする
③「バックアップ」をタップする
④使っているデバイスの名前をタップする
⑤バックアップの必要がないアプリをオフにして「オフにして削除」を選択する
※「オフにして削除」を選択してアプリの削除を確定すると、そのアプリに対して iCloud バックアップがオフになり、その情報がiCloudからすべて削除される。
※一部のアプリは、常にバックアップされ、オフにすることはできない。
■2.不要なデータを削除する
使わない写真や動画、ファイル、メール、メッセージ、ボイスメモなどの不要なデータを削除して、iCloudストレージの空き容量を増やすこともできる。
容量を多く使用しているデータを確認したら、アプリを開いて、不要なデータの削除を行なうと良いだろう。
データを消した後に必要だったと気づくこともあるため、データを削除する前に外部ストレージや他のクラウドストレージサービスなどに、バックアップを取ることをおすすめする。
■3.データを他のストレージに移す
削除可能なデータがあまりない場合や、データをできる限り残したい場合は、他のストレージにデータを移すと良い。
すぐに使わない写真や動画などを、外付けHDDやiCloud以外のクラウドストレージに移動すれば、iCloudの空き容量を増やすことができる。
■4.ストレージ容量を追加購入する
iCloudを無料版から有料プランに切り替えれば、ストレージ容量を増やすことができる。
2024年4月現在、日本における有料プランの月額料金は以下のとおり。
- 50 GB:¥130
- 200 GB:¥400
- 2 TB:¥1300
- 6 TB:¥3900
- 12 TB:¥7900
※価格は変動することがある。
※最大5人の家族で共有することができる。
まとめ
iPhoneを使用している場合、使用中のデバイスのデータを簡単にバックアップできるiCloudはとても便利なサービスである。
しかし、無料版はストレージ容量が5GBと少なく、使い方によってはすぐ容量不足になることも考えられる。
不要なファイルをこまめに削除したり、外付けストレージや他のオンラインストレージサービスと併用したりして、iCloud内に空き容量を確保しておくことをおすすめする。
構成/編集部